看護師がアートメイクを始める方法 資格は必要? | アートメイクスクール

看護師がアートメイクを始める方法 資格は必要?

資格勉強風景 アートメイク知識

近年人気が出ている「アートメイク」の施術ですが、技術者になるには資格が必要です。資格を持たない人が施術を行うと、法律で罰せられる可能性があるので注意しなければなりません。

では具体的にどのような資格が必要なのでしょうか?今回はアートメイクの施術を行うために必要な資格と未経験者がアートメイクアーティストになる方法をご紹介します。また、アートメイクとは区別されることもあるメディカルアートメイクにも触れていきます。

アートメイク施術に資格は必要

アートメイクはクリニックでしか受けられない施術です。その理由はアートメイク施術は「医療行為」にあたるからです。

法律で資格の必要性が定められているため、無資格者が施術を行う違法なクリニックは法的に処罰される可能性があります。

以下の3つの資格保持者に該当する人はアートメイクの施術が認められています。

医師

アートメイクの施術は、細い針を使って皮膚に色素を入れていきます。これは医療行為にあたりますので、医師法第17条により「医師または看護師の免許を持つ者」が施術者でなければならないと定められています。医師の資格があれば、アートメイクの施術や麻酔の使用、色素・器具の購入などを行っても法的に問題ありません。

看護師

医師法第17条の解釈では、看護師の免許を持っていればアートメイクの施術を行えますが、ひとつ条件があります。それは「医師の指示のもとに施術を行う」というものです。つまり、医師がいないサロンなどでは施術はできないということになります。

医師のいないサロンや美容室ではアートメイク施術は行えず、看護師の資格のみではアートメイククリニックを開業できません。

准看護師

准看護師に関してははっきりとした内容が医師法に書かれていません。そのためグレーゾーンと考えるケースもあります。それぞれの医療機関の解釈に一任されている場合が多く、准看護師のアートメイクアーティストもいますし、クリニックで募集されているケースも見かけるのが実際のところです。

アートメイクアーティストになれば年収は上がる?

結論から言うと最初は下がって一人前になるとナースの時よりも上がります。詳しくは以下の記事をご一読ください。

医師やナースしか施術を行えない理由は?

アートメイクは手術のようなイメージがないため、医師や看護師ではなくても施術が可能と思っている人もいらっしゃるかもしれません。

しかし、アートメイクでは皮膚に針を刺して色素を入れる際に痛みを感じることが多く、お客様によっては麻酔を使用します。麻酔は医師または看護師しか取り扱えないため、アートメイクには資格が必要というわけです。

また、アートメイク施術で使う色素や針などの機材は特殊なもので、医師しか購入できない決まりになっています。どちらも取り扱いに注意が必要ですから、医師免許や看護師免許を持たない者だと危険を伴うため、取り扱いに制限がかかっているのです。

では、医師または看護師の免許さえあれば誰でもすぐに施術が行えるかと言えば、実はそうではありません。法的には問題はなくても、アートメイクに関する知識や技術がなければ、たとえ資格を持った者でも施術を行うのは危険です。

技術を証明する資格や免許はある?

医師や看護師の資格があれば法的にアートメイク施術は行えますが、安全に施術を行うにはアートメイクの技術・知識が必要です。では一体どのようにして、アートメイクの知識や技術を証明できるのでしょうか?

アートメイク技術を証明するものには「ライセンス」や「ディプロマ」などがあります。これらはアートメイクスクールのコースを終了することで獲得できます。ライセンスがなくても違法ではありませんが、基本的にはアートメイク技術はスクールで獲得するのが一般的です。そのため、結果的にライセンスやディプロマを得ることになるのが一般的な流れです。

ライセンスやディプロマがあると、どこでどのようにアートメイク技術を取得したのかが明確なため、アートメイクアーティストとして就職活動する際に有利になります。就職の際やお客様に提示する際にスクールの実習で自分が担当した症例写真を提示できるものメリットです。

メディカルアートメイクとは?アートメイクとの違いは?

メディカルアートメイクはアートメイクと並んで注目されている技術です。

メディカルアートメイクはアートメイクと同義で扱われることもありますが、アートメイクのより医療的な側面を強調する時に用いられることが多いです。例えば、メディカルアートメイクは乳がん等によって乳房を切除した方の乳房再生術の仕上げの医療補助技術として応用されています。バストトップに立体的に色素を入れることで自然な乳房に大きく近づけられます。他にも白斑や外傷性の傷跡をカバーする目的で用いられます。

メディカルアートメイクは通常のアートメイクと同じく医師の監督の元であれば看護師も施術可能です。メディカルアートメイクは医師が行うことが多いですが、看護師が任されるケースもあります。自らが主体となって患者様の悩みを解決したいと考える看護師の方にはおすすめの職業です。

患者様の生活の質を向上させ、笑顔を増やすきっかけとなる素晴らしい技術ですが、習得には経験と学習が不可欠です。メディカルアートメイクに挑戦したい場合はそれに特化したコースのあるスクールを選ぶと良いでしょう。

未経験の看護師がアートメイクアーティストになる方法

資格が必要だったり専門知識が必要だったりと、なかなかハードルが高そうなアートメイクアーティストですが、未経験者が夢を叶えるにはどうしたら良いのでしょうか?未経験の看護師がアートメイクアーティストになる方法は以下のとおりです。

研修ありのクリニックに就職

クリニックの中には施術経験のある技術者のみを求めているところもあります。そのようなクリニックでは未経験者だと受け付けてくれないので、まずは未経験者を求めているクリニックを探しましょう。

未経験者でもOKなクリニックに就職できたら、そこでアートメイク施術に関する研修を受けるところからスタートします。研修が終わり、クリニック側が「に施術をしても問題ない」と判断したらアートメイクアーティストとしてデビューできるのです。

アートメイクアーティストは人気の職業ですから、募集は不定期で数は多くなく、さらには競争率が高いという特徴があります。なかなか就職できないと悩むかもしれませんが、諦めない気持ちが重要です。

スクールで技術を習得してから就職

クリニックで研修を受ける以外に、アートメイクスクールで技術を習得してから就職活動を始める方法もあります。施術経験はなくても必要な知識と技術を身につけていますから、全くの未経験者よりも就職できる確率が高いのが特徴です。

そのぶん、スクールで学ぶための費用は必要となります。金額はスクールによっても異なりますが30万円前後が相場です。オンラインスクールなら15万円前後が相場ですが、実地試験がありません。

募集のないクリニックに自分を売り込む

実際に就職活動を始めると徐々にわかってくるのですが、アートメイクの技術者を募集しているクリニックは想像よりも数が少ないのです。先ほどもお伝えしたとおり倍率が高いですから、いざ就活を始めてもなかなか採用されないと悩むかもしれません。

そこで大事なのが、技術者を募集していないクリニックにも自分から連絡をすることです。もちろん連絡をしても面接を受け付けてくれないクリニックもありますが、自分を積極的に売り込むことは技術を持っているベテランアーティストであれば当然のように行っています。就職できる確率を上げるために、可能性がありそうなクリニックには一つでも多く連絡してみるのがポイントです。

アートメイクアーティストに向いている人の特徴

アートメイクの勉強をスタートした人の中には、技術を身につけるまでに挫折してしまう人もいます。繊細な施術であるアートメイクアーティストは向き不向きがありますので、向いている人の特徴も事前に知っておきましょう。

特徴① 学び続けられる人

アートメイクアーティストの仕事は、ライセンスを取得し、就職できればそれで学びは終了というわけではありません。メイクのデザインはトレンドによって変わるため、お客様に満足していただくためには、トレンドや希望に沿った施術ができるよう勉強を重ねなければならないのです。

アートメイク技術は学ぶほどに、そして施術を繰り返すほどに上達していきます。高い技術を持った技術者のほうが、多くのお客様にオーダーしてもらえるでしょう。アートメイクアーティストとして働き続けたいのであれば、どんどん新しい技術を学び続けられる人のほうが成功します。

特徴② 美容が好きな人

アートメイクのデザインはセンスを求められるケースもありますが、もちろん努力でカバーできる部分もあります。メイクが上手くなくても、美容が好きな気持ちがあり、上達するよう努力を続けられるのであればアートメイクアーティストに向いているでしょう。

反対に美容にあまり興味がないのであれば、たとえセンスがあってもアートメイクアーティストになるのは難しいかもしれません。お客様によってはデザインのオーダーが細かい場合もありますので、美容が好きな気持ちがないとお客様の要望に答えるのが苦痛に感じてしまうかもしれないのです。

美容に興味があるかどうかは重要な要素ですので、アートメイクアーティストを目指す前に一度考えてみましょう。

特徴③ セルフプロデュース力がある人

多くのクリニックで、施術をしてもらう技術者をお客様が指名できる制度を取っています。指名がないとそのぶん仕事量は少なくなりますから、せっかくアートメイクアーティストになっても、あまり施術ができないと言った問題に直面する可能性があります。

自分にお客様がつくようにするには、セルフプロデュースが必要です。直接お客様に自分を売り込むのは難しいという人は、InstagramやTwitterなどのSNSを活用してみましょう。

症例写真とともに技術力をアピールしたり、どこのクリニックでいつ働いているのかを発信してみてください。近年はSNS経由でアートメイクに興味を持つ人は多いですから、ぜひ積極的に活用しましょう。

アートメイクアーティストになるメリット

ほかの職業にも言えることですが、アートメイクアーティストになるにはメリットだけでなくデメリットもあります。実際に働き始めてからデメリットを知ると転職の必要も出てきてしまうため、事前に良い面と悪い面の両方を知っておきましょう。まずはメリットから説明します。

メリット① インセンティブがやりがい?

一つめのメリットは、給料にインセンティブがつく点がやりがいにつながるというものです。クリニックの報酬体系にもよりますが、インセンティブがつき、指名数が増えるほど固定給にプラスしてもらえる報酬が増えます。

売上金額がモチベーションにつながる、たくさん稼ぎたい、インセンティブがあるとやる気が出るという人にとっては、インセンティブありの報酬体系はメリットです。

逆にインセンティブが少ないと「向いていないかも」と落ち込んでしまう性格の人にはデメリットですから、完全固定給のクリニックを選んだほうが良いかもしれません。

メリット② 手に職がつく

アートメイクアーティストになるには、医師や看護師などの資格とアートメイク技術が必要ですから、手に職がつくというのもメリットです。

もし産休などで仕事を一定期間できなくなったとしても、手に職がない人よりは職場復帰しやすいと言えます。アートメイクアーティストは人気が出ている施術ですので、今後は今よりも就職しやすくなる職業となるはずです。

困ったときにすぐ働けるスキルが欲しい、自分の力だけで稼ぎたいと思う人にアートメイクアーティストは向いているでしょう。

メリット③ 楽しい、人を美しくする瞬間に立ち会える

美容やアートメイクについて学ぶことが「楽しい」「やりがいがある」と思える人もアートメイクアーティストに向いています。どんな仕事でも厳しい現場に直面したり、上手くいかずに思い悩むときもあるでしょう。そんなときでも、楽しいと思える気持ちが強ければ山を乗り越えられるはずです。

また、アートメイクを受けに来るお客様の多くが、自分のすっぴんに自信がなかったり、メイクが上手くできない悩みを抱えて来院します。施術後の仕上がりを見て「前よりキレイになった」「仕上がりのクオリティが高い」と喜ばれる姿を見る機会も多いでしょうから、人を美しくする瞬間に立ち会えるのもメリットです。

アートメイクアーティストになるデメリット

アートメイクアーティストになるデメリットは以下の2つです。

デメリット① 常に努力が求められる

アートメイクの技術は施術するほど伸びていくものです。常に努力をしていないと、ほかのアートメイクアーティストと技術の差が広がってしまう可能性もあります。

お客様に満足してもらえる施術を続けていくには、最新のトレンドや技術を学び続けることが求められるので、努力するのが苦手な人にとってはデメリットとなるでしょう。

デメリット② 自分の代わりが効かない

アートメイクの技術力や得意なデザインには個人差があり、全てのアートメイクアーティストが同じ施術を行えるわけではありません。

つまり、自分の代わりはいないということになりますから、気軽に仕事休めないという点はデメリットです。お客様の指名にできる限り答えるには体調管理が重要となります。「自分の代わりが効かない」というのは見方によってはデメリットです。

おすすめのアートメイクスクール一覧はこちら

受講料や受講期間、レッスンの受講方法や各スクールの特徴をまとめました。是非自分に合ったスクール選びにご活用ください。

まとめ

アートメイクアーティストになるには、医師または看護師の資格が必要なだけでなく、アートメイクに関する専門の知識と技術も必須です。

技術を身につける方法はクリニックで研修を受ける方法と、スクールに通う方法の2パターンあり、どちらも良い面と悪い面がありますので、自分に適したほうを選びましょう。

晴れてアートメイクアーティストになれたら、お客様が満足する施術ができるよう、日々の努力を重ね素敵なアーティストになってください。

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